作品の背景
ドイツの作家ヨハン・カール・アウグスト・ムゼーウスによる童話「奪われたヴェール」を元に構想が練られ、1875年、ボリショイ劇場の依頼により作曲されました。1876年に完成した。バレエが作られたのはロシアだが、物語の舞台は「くるみ割り人形」と同じくドイツです。
チャイコフスキーにとって初めてのバレエ音楽であるが、初演当時は踊り手、振付師、指揮者に恵まれず、評価を得られませんでした。それでもしばらくは再演されていましたが、衣装・舞台装置の破損などからいつしかお蔵入りとなり、その後作曲者の書斎に埋もれていました。しかし、プティパとその弟子イワノフによって改造がなされ、チャイコフスキーの没後2年目の1895年に蘇演されます。
本作品にはワーグナーのオペラ『ローエングリン』(1850年初演)からの影響が指摘されています。善良な人物が悪い魔法によって白鳥に姿を変えられてしまうという筋書き上の共通点、『ローエングリン』の第1幕第3場で現れる「禁問の動機」と『白鳥の湖』の「白鳥のテーマ」との類似性、そしてチャイコフスキーがワーグナー作品の中で『ローエングリン』を特に高く評価していたことが根拠として挙げられています。
あらすじ
序奏
オデットが花畑で花を摘んでいると悪魔ロットバルトが現れ白鳥に変えてしまいます。
第1幕
王宮の前庭
今日はジークフリート王子の21歳の誕生日です。お城の前庭には王子の友人が集まり祝福の踊りを踊っています。そこへ王子の母が現われ、明日の王宮の舞踏会で花嫁を選ぶように言われます。まだ結婚したくない王子は物思いにふけり友人達と共に白鳥が住む湖へ狩りに向かいます。
第2幕
静かな湖のほとり
白鳥たちが泳いでいるところへ月の光が出ると、たちまち娘たちの姿に変わっていきます。その中でひときわ美しいオデット姫に王子は惹きつけられます。彼女は夜だけ人間の姿に戻ることができ、この呪いを解くただ一つの方法は、まだ誰も愛したことのない男性に愛を誓ってもらうことです。それを知った王子は明日の舞踏会に来るようオデットに言います。
第3幕
王宮の舞踏会
世界各国の踊りが繰り広げられているところへ、悪魔の娘オディールが現われます。王子は彼女を花嫁として選ぶが、それは悪魔が魔法を使ってオデットのように似せていた者であり、その様子を見ていたオデットは、王子の偽りを白鳥達に伝えるため湖へ走り去ります。悪魔に騙されたことに気づいた王子は嘆き、急いでオデットのもとへ向かいます。
第4幕
もとの湖のほとり
破られた愛の誓いを嘆くオデットに王子は許しを請います。そこへ現われた悪魔に王子はかなわぬまでもと跳びかかります。激しい戦いの末、王子は悪魔を討ち破るが、白鳥たちの呪いは解けません。絶望した王子とオデットは湖に身を投げて来世で結ばます。
メッセレル版以降、オデットの呪いが解けてハッピーエンドで終わる演出も出てきたが、原典とは異なります。
白鳥の湖 32回 グランフェッテ by ニーナ・アナニアシビリ
白鳥の湖 Swan Lake バレエ作品
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